「東京の緑を守ろうプロジェクト助成団体大交流会」開催しました!

XXX"東京の緑を守ろうプロジェクト助成の最終年度企画として、助成団体や緑に関心のある方々がつながり活動を発展させてもらう機会として交流会を開催した。過去助成団体4団体に活動事例を紹介いただいたほか、今後の資金調達に関するレクチャーを行い、助成終了後の継続的な活動を後押しした。最後に「東京にみどりをふやすアイデアをシェアしよう」をテーマにしたワークショップを行い、参加者同士が意見交換を行いながら交流する時間を作った。事例紹介団体以外の活動内容がわかるよう、会場には資料コーナーを設置し団体の資料を自由に配置してもらった。


■■開催概要

チラシ 【日時】平成30年10月28日(日)13:00~16:00
【会場】都庁第二本庁舎1F 二庁ホール
【主催】東京の緑を守る将来会議/一般財団法人セブン‐イレブン記念財団/東京都
【対象】東京の緑を守ろうプロジェクト助成団体メンバー、東京の緑活動に興味のある方
【参加費】無料
【参加者】23名(その他、発表者4名、主催者6名)
【スケジュール】
・主催者あいさつと趣旨説明
・緑を守る活動報告:過去助成団体4団体による報告

①PCT園芸クラブ
②下堰緑地の会
③NPO法人 グリーンネットワーク・ジャパン
④由木西小グリーンファミリー

レクチャー:市民団体の資金調達について(セブン‐イレブン記念財団 小野氏)
・交流会導入トーク(東京の緑を守る将来会議 佐藤)
・ワークショップ:東京にみどりをふやすアイデアをシェアしよう
・東京の緑を守る将来会議法人化のお知らせ

■■主催者あいさつと趣旨説明

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主催者である東京の緑を守る将来会議、一般財団法人セブン‐イレブン記念財団、東京都の三者からそれぞれごあいさつし、企画の趣旨についてご説明した。東京の緑を守ろうプロジェクト助成では、2011年から2018年までの8年間で延べ228団体にセブンイレブン記念財団より助成が行われ、東京都内の緑の活動が支援された。過去助成団体すべてを活動エリアに分けて記載したマップを参加者に配布したことで、都内に様々な緑活動団体がいることを知っていただけた。





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■■緑を守る活動報告

XXX ① PCT園芸クラブ(江東区)

パークシテイ豊洲(PCT、1,480世帯) 自治会メンバーを中心に2014年に設立された団体。東京都の「東京ふれあいロードプログラム」の認定をうけ、マンション前の街路樹の根元に花壇を作り手入れをしている。マンション住民、地域住民、会員どうしの交流を重視し、花の植え付けや水やりを通した交流イベントなども企画。メンバーは当番制で毎日水やりを行うなど積極的に活動している。

②下堰緑地の会(府中市)

府中市西部の四谷下堰(しもぜき)緑地で活動する団体。「できる人が、できる時に、できる範囲で」をモットーに、環境保全や環境教育を目的として活動している。日々の活動で希少な植物がみられる環境が整い、テレビの取材で市長が来訪したことで認知度が上がり来訪者も増えている。地域の伝統行事や学校との連携も深まり、多種多様な人々のつながりが「防災」「防犯」「福祉」に向けた地域の輪になりつつあると実感している。

③NPO法人 グリーンネットワーク・ジャパン(中央区)

高度経済成長とともに荒廃していった里山を再生し、活用する取り組みを行う団体。奥多摩では、限界集落再生活用プロジェクトとして間伐やわさび田の再生、古民家再生など幅広く活動。また、都心部では自然の恵みを体験するワークショップとして野菜作りや竹細工づくりを実施。助成金を受けたのは今回が初めてで、作業用具などがそろったことで活動の幅が広がったとお話しいただいた。

④由木西小グリーンファミリーズ(八王子市)

八王子市立由木西小学校の学校林を中心に維持管理を行う団体。長年放置されていた学校林を、環境教育の場として整備。毎月の整備活動には子供たちも参加し、自然の中での作業を通して授業では得られない様々な学びを得ている。講師を招いて子供向けのプログラムなども実施し、最近では派生組織としてガーデニングを中心に活動するガーデニングラバーズも誕生。学校林から周辺へと活動の輪が広がっている。本助成では、他の助成ではなかなかないチラシの作成や備品の購入ができ大変助かったとお話いただいた。

 

4団体の発表後、セブンイレブン記念財団の小野氏からコメントをいただいた。「今回の発表で助成金の成果を知ることができた。助成審査の際にはいろいろと考えることもあったが、助成が正解だったことが皆さんの発表から伝わってきた。今後も緑の活動を広げていってほしい。」と激励の言葉があった。


■■レクチャー:市民団体の資金調達について

XXX一般財団法人セブン‐イレブン記念財団の小野弘人氏から、市民団体の資金調達についてお話しいただいた。

<発表概要>
・セブンイレブンの店頭募金のお金が皆さんの助成金として使用されている。
・セブンイレブン記念財団では、毎年NPOのリーダー研修としてカナダに視察に行っている。カナダはNPOの資金調達の仕組みが発展しており、NPOの資金調達について学ぶための学校もある。
・ファンドレイジング研究所のヘルガ女史が、「ファンドレイジング(資金調達)は恋愛と同じである」とおっしゃっていたのがとても印象に残っている。恋愛するためにはまず相手のことを知ることが大切。どこのだれでどんな人かもわからないのに恋愛なんてできない。企業から資金を得たいと思う団体は、まず自分たちの情報を正確に発信し、自分たちのことを知ってもらうことが必要。
・ドイツ自然保護連盟ラインランドファルツ州支部職員のライナー氏は、「広報は日常の活動から行うものだ」と教えてくれた。同団体では、イベントごとにメディアに連絡して取材を呼びかける。また、イベント後にはプレス用の記事を作成し、写真付きでメディアに送付している。その際5W1Hを入れることが大切。そうすると、高い確率でメディアに掲載してもらえる。
・認定NPO法人霜多布湿原ナショナルトラストでは、支援してくれた企業への感謝をいたるところで示している。管理している施設では企業名の入った映像を流し、一度支援いただいた企業には活動報告書を送り続けている。
・企業から助成金など様々な形で資金を得るということは、本来企業が株主やお客様に還元すべきお金を使ってもらうということ。企業はそれをステークホルダーに説明する義務がある。支援を受ける団体はそのことを理解し、お互いにWIN-WINの関係を作るための努力が必要。
・助成金だけでなく、会費や自主事業など、いつくかの財源をバランスよく確保することが重要。
・セブンイレブン記念財団では、公募助成を継続実施している。本日お話ししたことを念頭において検討してもらえると嬉しい。



XXX"【交流会導入トーク&ワークショップ】
テーマ「東京にみどりをふやすアイデアをシェアしよう」

導入トークとして、東京の緑を守る将来会議代表の佐藤留美が東京の緑の現状についてお話しした。東京の緑の7割は民有地であり、これは世界的に見て珍しい特性である。民有地の緑は相続対策んどのため減少を続けている。都内には様々な種類の民有地があり、これらの緑を守り活用していくアイデアを皆様と話していきたいとお話しした。

ワークショップでは、テーマごとに以下の5グループに分かれ、「東京にみどりをふやすアイデア」について意見交換を行った。また、全体で発表を行った。
 



<グループテーマ>
・森づくり(発表:小野弘人氏)
・屋敷林&古民家(発表:林氏)
・まちなかの緑地①(発表:牧野氏)
・まちなかの緑地②(発表:戸梶氏)
・農地(発表:小野敦氏)

 

<各グループのアイディア>
■森づくり
・土地の確保(森を増やす)
・世代を超えた活動が必要(子供たちを呼び込む)
・行政との協力関係
・森に関わるリサーチをして情報を増やす
・親子でかかわれるイベントや活動を増やす
・森に関わる団体等のネットワークを増やしていく
・行政の森の対応を調べる
・多くの人に足を運んでもらう
・イベントを行う
・若い人を集める
・いこいの森制度の拡大
・緑化協力員制度の活用(練馬区)
・多くの活動を増やしていく(意識を変える、面を増やす)

■屋敷林&古民家
・市民みんな屋敷林で遊ぶ!古民家でも遊ぶ!開放できる仕組みが欲しい
・利用者でボランティア管理をして負担を減らす。
・屋敷林が残ることでの自然環境へのメリットを地域に伝えていく。
→屋敷林での自然観察会などで
・とにかく屋敷林が「地域にとって価値があるもの」であることも土地所有者に伝えてく(感謝状?)
・共同スペース化(放課後デイサービス、社会教育との連携、部活動への開放)
・屋敷林や古民家をもっと市民や地域の身近にできる取り組みを増やす(ウォーキング、防災、食)
・地域の学校と連携
・イベント(コンサート、虫取り・・・)
・農地とのつながりも大切
・教育も大事。普及啓発
・税対策
・周りの道の整備
・市の散策マップへの入れ込み

■まちなかの緑地①
・あちこちの未利用地にたねダンゴを!
・学校の授業で「花育」。月2回の「緑の時間」をつくって近隣の緑を劇的に増やす!
・都心の新しいビルは緑が増えているものもあるが、居屋敷などは減っているので心配
・庭でなくても花や緑を植えている人は多い
→つながりがない(ネットワーク)
・自然を好きな人を集める、呼びかける
・花を育てる、木を植えるなど実際に活動場所として開いている土地を提供してもらう
・まちの空き地、仲間を募ってきれいに!
・駅前が整備されたけど殺風景→プランターをおいて緑を植える
・庭までいかない隙間の土地の緑化をはやらせる!
・苗はお金がかかるから、種まき、挿し木、株分けなどで植物を育てる
→こういうことができるフィールドをまちなかに作ろう!

 ■まちなかの緑地②
・緑や花の地域ファンを増やす
・樹木や花のことを知ってもらう
・住民の子供たちに関心を持たせる
・個人の趣味に合った植物を育てる
・一年草の花を植えることによって手入れの必要性が生まれる
・自宅の庭に植樹することを進めている。
・新築の家は周りをコンクリートで覆っていて木を植えられない。
・緑をネタに地域のコミュニケーションが生まれ活発になるといい
・マンションに土や緑が少なくなった。
・マンションの子供たちが自分のマンション内で遊べないようになっている。
・お庭を借りてまちのみんなのシンボルツリーに。掃除から飾り付け、お手入れ、木の実も楽しむ

■農地
・異業種連携(観光産業、塾・教育産業、介護・障碍者支援業種、外食産業)
・中間支援の必要
・農家の情報発信方法を考える
・楽しい体験してほしい、焼き芋たべたい!
・東京アグリツーリズム農園
・子育て支援ファーム
・大人の夜の農園
・体験農園の拡大(かっこよい、入りやすい)
・専門の農園(こだわりを知る)
・農レストラン
・家族でゼロから農、子供と地域を結びたい!
・周り(地域)を巻き込んで農
・空き農地の有効活用
・税金(相続)問題
・生産緑地対策



XXX"【東京の緑を守る将来会議法人化のお知らせ】

 東京の緑を守る将来会議は、緑の中間支援組織として広く活動していくため、現在NPO法人としての申請を行っている。新法人の名称である「NPO法人 Green Connection TOKYO」をお披露目し、皆様にご支援とご協力をお願いした。